anywaytrip diary

さまざまの、まとまりのない感想

『大豆田とわ子と三人の元夫』最終話 感想

最終回もやっぱりこれまでの最高を超えてきた。

前回終わりに観た予告、初恋相手の竹財さんに!ってなったけれど。いやいや。予告を作られたスタッフさんにまんまと釣られた感(嫌な感じじゃなくて、心地よい踊らされ感で楽しい)。最終回は、とわ子の恋の話がメインじゃなくて、自身の生き方とか親子関係とかそういったところがメインだったような。もちろんそこに自身のこれまでの恋愛、結婚生活でのことも絡んでくるけれど。兎に角、とても好きなお話でした。

 

今回一番好きだったのは、唄がまた医学部を目指すと決めたところ。そこに至るまでの流れ全般が、とても好きだった。唄の行動力。とわ子、唄、真さんの三人で話すシーン、素敵だった。真さんの言葉で涙するとわ子にもらい泣き。真さんはつき子さんの選択を肯定していたけれど。真さんはずっと一人で過ごしてきたのかな、とか。そんな詮索は野暮なんだろうけど。真さんのつき子さんに対する想いの大きさを垣間見たようで、そこは何だか胸にくる。私が勝手にそう思っているだけで、真さんご本人にしてみれば、あの林檎のカットの仕方とかトウシューズの感じを見ても素敵な人生を送っていらっしゃるんだろうけれど。真さんって、慈しみの人だ。

娘の彼に対して勝手に電話に出ちゃう母親(しかも本音直球!)って!とか、でもとわ子らしいな、と少々ハラハラしつつ、よく言った!とか思いつつ観ていて。一応、西園寺くんの家に謝りに行くんだ~、何度もカヌレを買い直しに行くんだ~、とか観ていたら。そりゃそうなるよね、とわ子は悪くない!と思ってしまった。唄は西園寺くんを16才から教育したら将来は自分の理想になるって思ってたみたいだけど···所詮西園寺くんは他人だし、将来結婚できる保証もないし、別れない保証もないわけで。唄ちゃんが将来西園寺くんとうまく行かなかった時のことを考えて行動するんじゃなく、真さんに会いに行ってその帰り道にとわ子にあのように宣言したことが嬉しかったな。唄ちゃんが自分で気付いて、自分の方向性を見据えていたことが本当に嬉しい(勝手に親目線だけど)。学生時代からの彼の言う通りにして、本当に結婚して上手くいっている人も世の中にはいると思うけど···それは否定しないけど、唄ちゃんの気付きと選択を応援したい気分。

 

とわ子と旺介のシーンも、なかなかに泣けた。これまでの回を観てきて、旺介ってどうなの~とずっと思いつつ、自由なような空気読めないような冷たいような、と窺っていたら。最終回で彼なりに一生懸命ではあったのかと。ひと年取ってから自分の子ども時代とかこれまでの親子の関係について、親と話すっていうのは、まぁ色々と深い。

 

元夫たちととわ子。慎森、回を追うごとにいいこと言うな~と思いつつ。鹿太郎は一生懸命なんだろうけど、適当さが抜けないところとか味があって(旺介と似てる?)。それにしたって、言葉少なめでも八作の安心感って何だろうなぁ。八作ととわ子の会話を聴いていると、違和感がないっていうか。とわ子が訊いた唄と西園寺くんのことでも、八作の返答だとすっと入ってくるし。あの時の鹿太郎の適当さやあたふた具合は可哀想なくらいだったけど、そこがまた彼らしい。

 

最後のシーン、タイトルコールの後にとわ子さんが言う「ありがとう!」に、「こちらこそ!」と返してしまった。

とても大好きなドラマ、『大豆田とわ子と三人の元夫』に携わられた皆さんへ、こちらこそありがとうございました。

いつか子供と観るのが楽しみなドラマが増えました。