anywaytrip diary

さまざまの、まとまりのない感想

『月刊ドラマ 2020年3月号』を読んでみた

正直言うと『コタキ兄弟と四苦八苦』全話が載ってる本が欲しい。でもまだそれは叶わないので、第1話~3話までが載っている『月刊ドラマ』を購入。初めて知った雑誌。実物を手に取ると予想より薄い。

 

中身の話

単にコタキ兄弟が好きって感覚だけでこの雑誌を読むのは難しかった。入ってる広告を見ると、主に脚本家志望の人向けだった模様(映画のパンフレット的な気持ちで買ってしまったんだけど)。

2020年3月号に載っているもので実際に観ているのは『コタキ兄弟と四苦八苦』のみ。なので、シナリオをつっかえずに読めるのはこのドラマだけ。

実際にドラマで観たのと違ってるー!というのが第一印象。もちろん同じのもあるけど、ドラマでは端折られてるところがある。この本を読むと、より物語の背景が分かりやすい。ドラマだけ観てるとわからなかった登場人物の感情や思いがわかって面白いなーと。どこが特に?って訊かれると難しいけど、一路にお金を借りた有花の言い分とか。ふーんって。当初思ってたより、有花は二路寄りの思考の人なんだなって思ってしまった。あと、坂井くんの台詞を改めて文字で読んで改めて深く同意したり。一路のあの映画に対する熱量は、文字だけより映像込みのほうがより切なさと可笑しみが滲んでるな、とか。結婚式場での響いた台詞を言ったレンタルおやじの先輩さんに、ちゃんと名字があってほっとしたり。ブーケトス止めた話や仏滅は~の二人の会話も文字として手元に置いておけるのが嬉しい(一路の名言。それを引き出した手鞠ちゃんの思い)。『現代用語の基礎知識』は、年号まで指定してあってびっくり。一路は毎年買い直してるってことなのかな。

動詞を見てこの漢字を使ってるんだ~っていうのもあったりして(「聞きたい」じゃなくて「聴きたい」)。文字で読むって面白い。心から知りたいって伝わる「聴きたい」。ドラマでは坂井くんの「聴きたいです」が茶化してなくて一番誠実だった記憶。

某牛丼屋さん2店のメニューに関する情報も面白く、あぁここ端折られたとこだなーと。牛丼屋さんでその選択はちょっと勇気いるけど、試してみたい。蕎麦屋の丼ものが美味しいのに似てるのかな。

 

ドラマの初回視聴、その後の繰り返し視聴からの、文字で読むという行為は、この作品が初めて。これも情動感染してるってことなんだろうか。気持ちが持っていかれてしまってる。

文字を読むと、先に観た映像がちゃんと浮かんできて面白い。と同時に、これを読んであの演技をしている俳優さんてすごいと思ってしまう。脚本家と俳優、どちらも私の職業選択にない遠いところの仕事だけれど、これを読んでますます、同じ人間なのに人の心を動かす側と動かされ続ける側だなぁって。

小説とはもちろん違うけれど、好きな作品だから読んでいて面白かった。映像だけではわからなかった補足があって得した気分。

 

作者ノートを読んで

テレ東深夜枠テイストのドラマ。テレ東って付くから観たいって思う私みたいなのもいる。キー局ゴールデンアレルギーみたいな(観てるとキラキラだったり、絵空事っぽいシーンが多くてこそばゆい)。コタキ兄弟でファンになり、勇気を出して新作ドラマも観るべきか迷っている(最近の源くんは眩しすぎる)。