anywaytrip diary

さまざまの、まとまりのない感想

改めて尊敬する(+act.2019年12月号 読了)

若い頃は何を根拠に見るものを選んでいたか。
インターネットであれこれ調べられる時代じゃなかったから、頼りは映画の予告だったりチラシだったり。そういうもので出演者欄に好みの人の名前があるか探していた。ドラマの場合は次回予告や雑誌、私の好みを把握している友人からの情報。そしてなんの不満もなく純粋に物語をたのしんでいた。

途中、仕事や育児にいっぱいいっぱいで、自分のためにテレビや映画を見るのはもちろん観劇に行くなんて絶対無理!ってくらい追い詰められた日々を過ごした。

ひと年とって、気持ちに少し余裕を持てるようになった。また自分のためにテレビを見始めている。
好みは昔と変わっていないと思う。少なくとも好きな俳優さんや監督さんは変わっていない。私がテレビを見ていない間にテレビ露出が増えたらしき気になる俳優さんは少し増えた。


昨日、予約注文していた雑誌が届いた。
SPECでファンになった戸田さんと今更気になる中村さんが表紙。「俺の話は長い」の生田くんや杉野くんも載っている。間宮さんは字が綺麗だった。可愛い趣里ちゃんも載っている。真面目なムロさんの言葉も。

一番気になったのは、戸田さんと中村さんの対談。演技者同士の対談、とても読み応えがあった。そしてますますファンになった。
俳優さんが演じるとき、その演じるってどういうふうなんだろう?と今まで深く考えたことがなく、ただドラマや映画を見て物語に引き込まれていただけ。それが演者さんの緻密な準備と思考と撮影現場との混ぜあわせで成り立っているなんて、改めて作品を作るということは見えない力がたくさん詰まっているのだなと考えさせられた。気軽に、今週のドラマつまんなかったとか言ってはいけないと思ってしまった(俺話と時効、ごめんという気持ち。でも期待してる分また言ってしまうかも)。

何も考えずに、正確には物語の設定以外を考えずに純粋に楽しめていたのは、その物語が面白くて引き込まれたから?私が若くて何も考えてなかったから?多分どっちもある。今は物語に引き込まれつつ、台詞ながいのにすごいな、動作しながらの台詞すごいなとかそういうことも気になる時がある。もしくは、見ているときは気にしていなくとも、あとから雑誌などで「あのときの演技は~」と読んだりすると、確かめたくなってもう一度見てしまう。
映像も音楽ももちろん書籍も、作り手から受けたものは受け手が自由に楽しんでいいと思っているけれど、今回の対談はそれはそうなんだけど、もっと真摯に受け止めさせていただきますという気にさせられた。

そもそも好きな人たちの対談じゃないとわざわざ目にする機会がないので、他の俳優さん方もこのようにお考えなのかわからないけれど。演技を見て好きだなと思っていた俳優さん方が予想以上に作品のことを深く考えられて演じていらっしゃるとわかり、とてもいいお話を読ませていただきました。憑依型じゃないってつまり、こういうことなんだな。ムロさんもお元気そうでなにより。私の中ではメレブで止まっているから最近のご活躍、何よりです。