anywaytrip diary

さまざまの、まとまりのない感想

『コタキ兄弟と四苦八苦』第10話 感想

「十、老苦」|ストーリー|ドラマ24 コタキ兄弟と四苦八苦|主演:古舘寛治 滝藤賢一|テレビ東京を視聴。

老苦(ろうく)

老いる苦しみ。

初っぱなの劇伴が怖くて、今話の流れが不安になる。

 

以前のインタビューか何かで野木先生が、二路は後からいいやつだってわかる展開···云々仰っていたのがよく分かる回だった。

そして、一路はどこまでも責任感と真面目の塊だった(でもさっちゃんが働いていたカフェのあれはちょっと。反省して封筒何重にもして封印していたけど)。

今まで観てきた回とはまた違う涙が出てきた。二路が希望苑で告白するシーン。誰しもずっと抱えてることってあるんだなと。あんなに能天気にその場かぎりの嘘がつけたり冗談言ったりできるのに、そういう心の繊細な所があるんだなって。二路と零士が似てるっていうなら、零士にもそういうところがあるってこと?さっちゃんの母親から渡された婚姻届を提出もせずずっと持っていたこと。古滝兄弟の母親とは死別後も離婚しなかったってこと?そこにはどういう意味があるんだろう。

泣きながら他人事仕立てで話す二路ちゃん。それを表情崩さず聴いている一路。最後、零士の発した言葉を受けて発言したこと。あれは一路が気持ちをセーブする精一杯の言葉だったのかなと思うとなんとも言えない気持ちになる。常識だから、長男だから、とかの言葉にとらわれて過ぎている一路。でもそれって大事なことでもあるけど、時に足枷になるよね...と思いつつ。(自分だけでなく二路も苦しんでたって互いに知れたこと、良かったんじゃないかな。だから、喫茶シャバダバで二路ちゃんが一路に「兄貴!愛してるぜ!」って言ったんだよねと思いたい)。

零士とさっちゃんの関係が分かってから、今までのようにさっちゃんに接することができない二路。彼の繊細さがよく分かるシーン。そしてそこで語られるさっちゃんの生い立ちを聴いた私は、さっちゃんの社交性の意味を理解する。

有花は、意外と天然?懐が大きいのは間違いなさそう。夫婦のことって当事者にしか分からないとこあるからなぁ。有花は六花の気遣いに気付いているのに、気付かない二路。なんか不思議だった。それは二路だけ?それとも、男女の差?(男女の区別で考えるべきではないのかもしれないが)。二路ちゃんはほんとに有花のことが好きなんだなぁ。そういうの唐突に言われて、そういうふうに流せる有花って。夫婦って色んな形があるなぁって思う(当たり前だけど)。

 

手塚さん演じる瑞樹の台詞。ずーんとくるわ。肯定×肯定の人生だなって。すごいわー。零士みたいなのに惚れるってことは、それくらいじゃないとやっていけないってこと?奪い取ってる故のその強さ?そして零士のだらしなさも“らしい”ってだけで許せるのかな(でも有花はマイナス思考だから関係ないのかな...私の理解範疇を越えてよくわからない)。

零士役の小林さん、怖かった···。一路が自分に全く似ていないと希望苑の人に話す零士の気持ちってどんなんだろう。

 

 

で、最後数分にムラタさん!

なんでー?と思ったら、一路がレンタルしていたとはー!プリン体を気にするムラタさん可愛い。それよりも同居人の写真を一路に見せたがるムラタさん、ぐいぐいくるなぁと思ったら(一路を追い詰めないでー!と内心思いながら観てた)。そういうことか。いちいち可愛い。ここまでずっと重苦しい感情に包まれていたけれど、一路×ムラタさんのシーンで一気に浄化。いいなぁムラタさん。心のもやもやを誰か(でもちょっと知ってるムラタさんっていうのがまた何とも)に相談出来るようになった一路の心境の変化にも泣ける。

 

次週はまたハードそうだ。さっちゃんの秘密がコタキ兄弟に知られる?二路ちゃんはすんなり受け入れられそうだけど、常識重視の一路は厳しいのかな?第11話が待ち遠しい。